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一般故障と対策Sシリーズ

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使用環境が悪かったり、乱暴な取扱いをしたり、または老朽化してきますと一般機械と同様で、種々の故障や不具合が生じてきます。
そのすべてを述べることは困難ですが、一般的な物を次に取上げてみますので、御参照願います。
この例にないものは特殊なことが多いので、ぜひ弊社特約店またはもよりの支店・営業所・分室ヘ御連絡願います。

故障内容 原 因 対 策
1

ホイスト又は押ボタンにふれると感電する。

・Iビーム又は押ボタン金属外函の接地不良。

・Iビーム表面に塗料などがついている。

・ホイスト又は押ボタンの絶縁不良。

・他の機器、配線から漏電した電流がIビームを伝ってホイストに達する。

・アースを完全にする。

・状況に適したホイストを使用
(防水形など)

2

押しボタンの記号と逆に運転される。

・電源の接続間違い。

・ワイヤロープの逆巻き

・電源R、T相入れかえ

・正常にもどす

3

ワイヤロープの損耗が激しい。

・横引、縦引の角度が多く、摩擦する。

・乱れ巻き

・平行より以外のワイヤロープ使用

・ワイヤロープ油をぬらなかった。

・使用方法改め

・次項参照

4

ワイヤロープの巻きつけ、不揃いになる。

・横引、縦引の角度が大きすぎる。

・ワイヤロープにくせがついている。

・使用方法改め

・取替

5

リミットスイッチ2段目が動作する。

・電源の接続間違い。

・ワイヤロープの逆巻き

・2項に同じ

6

ワイヤロープ切断

・巻上中、物に引掛かる。

・薬品その他による腐食

・損耗の激しいワイヤロープをそのまま使用

・取扱い、保守点検を完全に行い、不良ワイヤは取り替える。

7

押しボタンを押しても動かない

・押ボタンケーブル断線

・電源スイッチ、ヒューズ、配線、トロリ接触不良、接触器・押ボタンなどの配線不良、ネジのゆるみなど。

・取替 又は切り上げ

・点検、修理

8

横行モータに電気は来るがうなるだけで始動に長く時間が掛かる。
(2秒以上)

・途中の配線、スイッチ不良トロリ接触不良、ネジゆるみなどで電気抵抗が大きくなっている。(始動時の電圧降下)

・配線が細すぎた、又は長すぎた。

・電磁ブレーキが開放しない。

・点検、修理

・選定表により、配線変更

・変圧器タップ変更

・11項参照

9

モータが過熱

・インチング頻度が大きい。

・電磁ブレーキが開かない。

・運転時間が長い

・特別設計にする

・11項に同じ

・8項に同じ

10

押しボタンを押したら接触機がバタバタする

・電圧降下過大

・8項参照

11

電磁ブレーキが開かない電磁石が吸引しない

・電圧降下過大電源電圧低い

・鉄心、ギャップ過大、ギャップなし、調整過大

・可動部分のひっかかり

・電磁ブレーキが開かない

・電磁ブレーキのコイル故障

・8項参照

・ブレーキ板取替

・修理

・12項参照

・修正

12

電磁ブレーキコイル焼損

・使用頻度大

・ブレーキコイル取替

13

電磁ブレーキのききがわるい

・鉄心、ギャップの過大

・電磁接触器の切れが悪い

・ブレーキ板に油が付着

・ブレーキ板取替

・内部配線点検

・脱脂を行う

16

横行ブレーキのききすぎ、又はきかない

・ブレーキ調整不良

・調整ボルトで適正にする

17

歯車音が異常に大きくなる

・歯車及び軸受の磨耗

・取替

18

横行車輸の空転

・Iビームの傾斜により駆動側横行車輪が浮いている

・Iビーム転送面に塗装、油、ほこりなどがついている

・ホイストの前後を逆にする。

・清掃又は必要あればグラインダーがけを行う。

19

トロリホイルがはずれ易い

・トロリ線張方規定通りでない

・トロリポールの方向が反対

・高さが合っていない

・改善

20

過荷重警報装置が正常作動しない

・基板に電源が正しく接続されてない

・正しく接続する

・基板のA,Bに対し1、Sと接続

21

押しボタンがスムーズに押せない、戻らない

・ゴミ等の侵入による内部ユニットのひっかかり

・内部ユニットの故障

・点検・修理

・取替

22

巻上、巻下の押しボタンを押しても荷重が下がる

・ロータ空転(モータ軸のハメアイがゆるい)

・取替
*この場合押しボタンをすぐ離せば停止する

給電関係 良否の判定方法(始動時の最低電圧の測定)

作業手順 判定対策
1

トロリ線の電源スイッチを切って、電圧計(テスタでも可)トロリポールの絶縁軸付近に接続する。

・3相共200V~220Vあれば合格(60Hzは240Vまでよい)なければ変圧器のタップ変更

・3相不揃いなら、変圧器配線関係調査

2

トロリ線電源スイッチを入れて電圧をよむ。

3

上記測定を各相共(RーS、Sー下間)行う。

4

上のように電圧計、電源スイッチを入れたまま上の押しボタンを押すと、始動時に一時的に流れる大きな始動電流による電圧降下のため電圧計の針は一度低い方にふれた後高い方にもどる。

・3相共180V以上なら合格

・前記電圧以下なら不可(改修方法前表10参照)

・3相不揃いなら、前表10(1)の原因による故障であるから修理する

5 上記4の測定を3相共行う

(注意)
電磁石が吸引したり、モータが始動したりする際の電圧は、上記4で測った最低電圧ですからこの最低電圧で必ず判定してください。 連絡の際も、2の電源電圧と共に4の最低電圧も必ずお知らせください。

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